子どもを生きることができなかったアダルトチャイルド(3)
子どもの頃の痛みの正体をさぐる
喪失が起こるメカニズム
子どもは「今ここ」を生きる
夏休み真っ盛り。
「子どもや夫が家にいる夏休みがゆううつになる」というお母さまがいらっしゃいます。
ふだんの生活のペースが乱れてしまうことに苛立ちが隠せないようです。
家事の量が増え、自分の時間が持てなくなることさえあるわけですから仕方がないのかもしれません。
でも、そんな母の気持ち子知らずで、大好きなお母さんと長い時間一緒にいられる子どもたちにとっては、とてもとても幸せなことなのです。

本当の気持ちを表せない子ども
さて、お子さんが「ねぇ~ママ~、あのね~」と話しかけてきたとき「今忙しいから後にして」や「あっちに行きなさい」などと、つい自分の都合を優先し、感情をそのまま子どもにぶつけてしまうことはないでしょうか。
毎日の日常生活の中ではそれも致し方ないことですが、親の忙しそうな背中や夫婦ゲンカなどによって子どもを寄せつけない態度をとってしまうと、子どもは拒絶されたと感じ、しかも自分のせいだと感じてをしまうことがあります。
ましてやあからさまに無視されたり、打ちのめされるようなレベルで心身がさらされたら、子どもにとっては生死にかかわる深刻な問題になります。そう、子どもにとってはそう言っても過言ではないくらいに重大な出来事なのです。
こういった極端な拒絶が慢性的に繰り返されると、「喪失感」を長く引きずることになり、本当のことを言ってはいけないし、感じてもいけないということを自然に学習して育っていくことになります。
自分が見聞きしたことや思ったままを口にしたら罰を受けたり無視されるに違いないと思ったり、話すことで大事な人を裏切るのではないかなどと、子ども心に本当のことを口にしてはいけない空気感を察し、心に傷を抱えてしまうのです。

環境が支配する土台が真実を見えなくする
あなたの育った環境は?
親がアルコール依存だったり、再婚や恋愛でパートナーがコロコロ変わる母親に育てられたり、家族の諍いが絶えないとか、身体的虐待・性的虐待、両親の顔すら知らずに育った人、息が詰まるほどの厳格さに支配された家庭で育った人、人に言えない事情を抱え住居を転々とした家庭で暮らした人など、人の数ほどいろいろな生育環境があります。
その環境によっては、話せば聞いてもらえるという信頼感を持てずにオトナになっている人もいるはずです。
子ども時代の痛みを抱えたまま生きているアダルトチャイルドは、自分を守るために無意識のうちに痛みに対するさまざまな防衛法を身につけています。
つづく
癒しの音楽

Yiruma - Chaconne
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